VOL.1 晋平太×NAIKA MC

初回ゲストにUMB2011決勝戦を戦ったお二人に来ていただきました。

 

SP対談のVOL.1ゲストは晋平太さんとNAIKA MCさんです。

 

 

About guests

   

晋平太

UMB2011優勝。今やだれもが認める国内最強のフリースタイラーで、現在MCバトルの戦績で晋平太の右に出る者はいない。史上初のB-BOY PARKとUMBの2階級制覇を達成しただけでなく、UMB2連覇という史上初の偉業を成し遂げる。バトルMCとしてだけではなく音源(昨年アルバム『REVENGE』をリリース)、ライブでも評価されているラッパー。4月29日に自身初のワンマンライブ開催が決定。DJにはDJYUTAKA、ゲストには太華、KEN THE 390、R指定、OJIBAHらが現時点で発表されている。

 

 

NAIKA MC

UMB2011準優勝。昨年のUMB2011本戦では東京代表2名を退け決勝進出、大きなインパクトを残す。現在も群馬在住のソロマイカー。一度始まるとLIVEが終わり続けるまでNO STOPで喋り続けるステージをモットーに、県内外問わず夜な夜な現場に姿を現す。そのNAIKAと言うフィルタを通し感情と言葉で伝えていく姿に共感を覚え始めたpeopleが、今なお増殖中との事。FREE STYLEとBEATBOXにも定評のある男。今年待望の1stソロアルバムのリリースが決定。

 

 

 

さっそくですが、お二人の対談をスタートさせて頂きます。

 

 

 

 

晋平太×NAIKA MC 対談インタビュー

 

 

取材日 2012/03/17

インタビュー:フリスタ.com

 

 

 

――今回は記念すべき初の対談インタビューに、UMB2011決勝の舞台に立ったお二人に来ていただきました。お二人ともSPインタビューに続いての登場ですが、このような対談は珍しいですか?

晋平太:珍しいですね。無いでしょ、あんまり。

 

NAIKA MCそうだね、珍しいね。

 

――お二人には自由に話を展開して頂ければなと思います。さっそくですが、UMB2011決勝を経て、現在何か変わったことはありますか?

晋平太:変わったことですか…。自分の中ではそんなに意識してないですね。ただ周りの感覚というか、反応は変わったのかなと思います。でもそれも俺達の世界の中の人だけですかね。

 

NAIKA MC:俺もそうですね、同業者の見る目は変わりました。少しの変化だとしても、そこは確実に変わっていますね。

あと単純な話を言うと、オファーブッキングが増えました。県外からのオファーが増えたのはUMBの影響だと思います。

 

――数ヶ月たった今でもあの日の事を思い返したりするのでしょうか?

晋平太:いや覚えてないですね。DVDが出たら見返して振り返ると思うんですけど、今はあんまり覚えてないです。

 

NAIKA MC:あの日のことは…決勝で負けた事だけは覚えてます。そこの記憶だけはあんまり抜けてないですね。内容ってよりはあの時の『負けた』っていう気持ちはよく思い出すんです。今まで俺はあそこまで大きいイベントに出たことがなかったから尚更だと思うんですけど…。決勝で負けてみんなに浴びせてもらった言葉だったり、仲間の表情とかは覚えてますね。そこは時間が経つほどに悔しくなってるんです。

 

――UMB2011本戦では自分のどういった部分が結果を残せた要因だと思いますか?

晋平太:あの日は本当に自然体だったんですよ。平常心だったし、熱くなってなかったから、それがよかったんだと思います。あの大きな舞台で平常心でいられたのは大きかったなぁって思いますね。それが一番かな。

 

NAIKA MC:俺は負けたくないっていう一心ですかね。スキルっていうよりは意気込みというか、気持ちが勝因かなと思います。

 

――ではお二人のバトルについて聞かせて頂きます。あの日勝負の決め手となったのは”帽子のライン”だったと思うんですが…。

NAIKA MC:俺はそれ結構覚えていますね。

 

晋平太:俺はその場面をAmebreakで見返す機会があったんですけど、あのラインまでは結構NAIKAにえぐられてたんだなぁって思いました。

NAIKA MC:それは言われるかもしれない。けどあそこで一気に流れを戻された。だから俺はあそこが『負けた』と思える瞬間でしたね。自分で言いながら思ったんですよ。『あぁ、俺白帽子の事言ったけど、俺被ってるの黒帽子(黒星)だよ』って。だから黒帽子を黒星に変えられた瞬間は毎回思い出すんです。

 

晋平太:あの時は思いのほかNAIKAがね、辻褄が合ってなかったんだよね。俺はそこが気になってて。

 

NAIKA MC:そうだったかな。

 

晋平太:一本目二本目でNAIKAも優勝獲る気満々で、会場も盛り上がってたし、きっとDVDで見返してもかっこいいんだけど、ただ言ってる辻褄が意外と合ってないなって。

たしか一本目に『韻の時代じゃないこと証明してぇ』。って言ってたのに、二本目で自分から『韻がどうこうビートがどうこうめんどくせぇぜ』って言ってて、矛盾してるなぁって。だからあのラインが生まれたのは自然に返した結果なのかなと思います。

 

NAIKA MC:あぁ、それは確かに。あと晋平太の1バース目の『東京だから、東京だから』ってのが本当に聴こえなくて。だから実は一本目全然拾えなかったんですよ。

 

晋平太:あれは拾われないように意識もしてましたね。

 

NAIKA MC:だから1バース目は自分の攻め方は押し出したけど、いつものようなアンサーは返せてなかった気がするね。それこそ晋平太の『だからっ、だからっ、だからっ…』が馬みたいだったからああいう形になったけど、内容は聴けてなかった。

 

晋平太:あそこの部分は聴こえなかったっていうか、聴こえないだろうし、NAIKAの返すようなタイプのフローではないからね。俺も一本目は中身のあること言ってないんです。もし中身のあること言ったらNAIKAは拾ってくるんで。だからスキルとかフローで一本目は蹴って、拾われないように長めの単語も出しませんでした。

 

NAIKA MC:1バース目から拾えなかったのが辻褄にも影響しましたね。実はそこで既に僅かな差がついていたのかもしれませんね。

 

UMB2011本戦決勝のDLサンプル 既にLibra ONLINE STOREにてこの1戦は購入可能

 

 

 

――ではお互いの決勝戦以外で、本戦のバトルで印象に残った試合はありますか?

晋平太:本戦のバトルというか、そもそもY.A.SNAIKAと俺はみんな昭和5758年生まれの同い年(タメ)なんですけど、それがベスト4のうち3人いたっていうのは熱かったですね。やっぱりNAIKAとかY.A.Sは強いって思いましたね。上手いだけじゃないんですよ。だから経験積んでるのは伊達じゃないんだなって。それが俺は嬉しかったですね。

 

NAIKA MC:俺は GOLBY戦ですね。初めて本戦の舞台でマイクを握った瞬間でもあったし、もともとダメだと思って臨んだ試合をモノにできたので。決勝で負けたのは本当に悔しかったですけど、そもそもあの試合に勝ててなかったら決勝戦も無かったわけですし。前にも言ったんですけどGOLBYは東京予選で晋平太を負かしてるわけじゃないですか。それで韻の踏み合いでは劣っているなっていう意識があったから、尚更印象的ですね。

あとあの瞬間に俺は何ていうか…、“解放”できたんですよ。

 

――”解放”ですか?

NAIKA MC:ちょっと本気を出すことに恥ずかしくなる瞬間が俺は結構あるんですよ。

 

晋平太:俺もそれ分かるよ。すごくある。

 

NAIKA MC:あるでしょ。…何ていうんだろう。今まで生きてきた人生の中で、『ここでやらなかったらいつやるの』っていう場面があんまりなくて。あったんだろうけど、そこも俺は割と冷静に送り流してきたんです。でもあの時は、もちろん一回戦GOLBYに負けたらそこで終わりだし、勝ったら次があるわけじゃないですか。

あの状況下で自分の本気を出し切れた、解放しきれたんですよね。だから勝ったから自信に繋がったっていうのは確かだけど、もし負けても悔いはなかっただろうなと思います。

 

晋平太トータルで見てNAIKAの方がかっこよかったんだと思うよ。バランスがとれてたよね。

 

NAIKA MC 本戦でのバトル時のオーラは”男の渋み”をも纏っていた
NAIKA MC 本戦でのバトル時のオーラは”男の渋み”をも纏っていた

 

 

――あの日のNAIKA MCさんからは”渋み”すら感じましたよ。あと晋平太さんも全力出せないって話に共感していましたね。

晋平太:そうですね。全力出したらどうなるのかなって思う事もあるんですよ。2010年くらいまでは出せてたんですけど、今はもう振りきれるほどは出せていないかもしれない…。それこそ“MCバトル 100人組み手とかやったらなるだろうけど。いまは真っ白になるくらいに全力でやれるタイミングを探しています。

 

――その”100人組手”の話はあるんでしたよね?

晋平太:実はちょっと話が動き出してて、ブレス式でやろうかなんて話もあるんですよ。どうなるかまだわかんないんですけどね。でも是非やってみたいですね、俺は。

 

 

 

――次にUMB2011の舞台裏話があればお願いします。

晋平太:裏話かぁ…。裏で紅桜が思いっきり手掴みで弁当食ってたよ(唐揚げを滅茶苦茶ワイルドに食う紅桜はやばかった()

 

NAIKA MC:あったあった!!(もうカッチカチのライスを手掴みでね(あとR指定が裏ですごいうろうろしてたんだよ。

 

晋平太:まぁ落ち着きなかったね。

 

カルデラビスタ(同席されていた):あの歳にはプレッシャーでかすぎでしょう。しょうがないよ。

 

紅桜は楽屋裏をロックしていたとのこと
紅桜は楽屋裏をロックしていたとのこと

晋平太:確かにね。俺がB-BOY PARKで優勝した時より若いからね。

とにかく紅桜はパンチ利いてたよ。俺が『今日どこに泊まんの』って聞いたら、『別に野宿でも大丈夫です』って言ってて…あいつのワイルド感はイカレてる()

 

NAIKA MC:俺もその時紅桜が着てた服を褒めたら『服なんてもんは、何だっていいんですよ。』って語りだして。『“今日くらいは一張羅着とけ”って地元の仲間が服くれたから着てるだけで、普段はボロッボロな服しか着てないんですよ』って(でその直後に弁当鷲掴み(もう一緒にいたドタマと『すげーー…!!』って()

 

晋平太:紅桜は楽屋裏を完全にロックしてたよね()

 

NAIKA MC:あと意外な裏話としては、ドタマがギリギリまでスーツで出るかどうか超悩んでたね。

 

カルデラビスタ:どうでもいい()

 

晋平太:いや意外とどうでもよくなかったんだと思うよ、これは。

 

NAIKA MC:でもドタマはずっと『こういう大事な時にスーツを着るということが、良い事なのか悪い事なのかっていう判断に悩んでるんです』って言ってて。ほんとにギリギリまで私服だったんだけど、ステージ上がる瞬間スーツ姿になってた()

 

晋平太:ちなみにサイプレス上野は試合数だけ洋服持ってきてたよね。みんな色々考えてたんだよね()

 

NAIKA MC:みんなさすがだよね()

 

 

 

――裏話面白いですね(笑)これくらいで止めておきます(笑)それではUMBが終わってからのお話を聞きたいと思います。あれ以降のバトルの感触等はどうですか?

晋平太:今年はもうバトルにガンガン出てます。俺が行くところがMCバトルにもなるし。感触としては…やっぱり2011年の本戦より何か進化していきたいなって思っているんですけど、俺はあの大会前後で飛躍的に伸びたから、それに体がついていって、あの状態を常に維持できるっていう所まではまだいってないですね。自分の中ではもっとMAXいかないといけないのになっていう想いがありながら、戦っている所です。たぶんしばらくするともう一皮剥けるんじゃないかなって思ってます。

 

NAIKA MC:俺はあまり感触とか…実感ないですね。

 

晋平太:でもNAIKAは貫禄がより出てきたと思うけどね。それは実感して出していくものだと思うよ。

 

NAIKA MC:自信には直結で繋がったけどね。でも感触的には変わってないかな。今年はまだ戦極しか出てないんだけど負けてるし…。

 

晋平太:すごいいい試合してたよ。強くなってたよ、やっぱり。

 

NAIKA MC:そっかぁ、そう言われれば嬉しいけど。

 

――変わった質問にはなるのですが、フリースタイル中、お二人の頭の中はどうなっているんでしょうか。

晋平太:なるほど、面白いですね。俺の場合はどちらかというと、頭の中の瞬時の判断で、“何か言う事を探す”というより、“無駄な事を消す”感覚かな。俺は言った言葉に対して自然に踏める韻を踏むんですけど、いくつか韻とかパターンが思い浮かんだ時には、無駄なものを消してその最良を探さないといけないんです。だからその判断をミスした時は負けますよね。俺はPONYとやった時に失敗してしまった分を取り戻そうといろいろ考えて、いくつかのパターンの中から、あの時はあえて冒険して何も言わない4小節をあげて、誠意を見せようとしたんですけど、それが裏目に出て…。つまり瞬時に判断してどれを使うかっていう話なんです。俺にとってフリースタイルは決断力。脳味噌はそのために動いてると思います。

NAIKAとかドタマはずっと話が逸れないで行けるタイプで、初めて見た時は驚愕だったよね。どんな脳味噌してるのかなって思ったよ()

 

NAIKA MC:俺も同じかな、何を言おうかとかは何にも考えてないし…。けどラップはおしゃべりの延長線上っていうのが、俺にはあって。だから喋っている内容が別にラップでもできると思っているんですよ。だからあんまり頭の中どうなってるって言われたら説明できないんですけど、決断力というか、毎回毎回選択を、例えば“右左右左…”って取る感覚ですかね。

 

晋平太:スキーのスラロームに一番近いかもしれないですね。例えば”スカイ”って言葉があったら、韻でいくのか、意味でいくのかっていう選択があって。韻だったら“スカイ”で踏むし、意味だったら“青い空”とかに繋いでいくし。そのスラロームを無限に、瞬時の判断でやっていくと、詰まらないでできるようになると思います。もしもフリースタイルの基礎体力をつけたいのであれば、韻に詰まったら意味に持ってく、意味に詰まったら韻に持ってく…とかを最初はやったら、脳味噌がそう動くようになるんじゃないかな。

 

 

 

 

――なるほど。貴重なお話ありがとうございます。現在バトルに出るにあたって、どういった理由、そしてメリットがあると考えていますか。

晋平太:俺はMCバトルに出ていなかったらラッパーとして活動出来ていないし、日本で一番MCバトルに頼ってるラッパーだって思ってます。

でもそれは俺の能力というか、俺がラッパーとしているのに一番向いている部分があるから、勝手に出続けているだけですね。自分のためですね。セルフプロモーションとして出てるし、そしてフリースタイル、MCバトルのスキルを磨くのは俺にとってMCのスキルを磨くことに直結しているんです。だから自然に出てますね。

 

――スキルアップにも繋がっているんですね。

晋平太:本当に究極、ラッパーに必要な全ての要素は揃ってると思うんです。その場の空気を読んだり、スキルだったり、自分を客観視することだったり。腕立てだけやってたら結構全身の筋肉がつくのと同じような事で、フリースタイルバトル注視で考えてやったら、ラップも上手くなると思いますよ。曲だって良いの書けるようになると思いますし。

でもまぁ、それで音源が良いと言われるラッパーが少ないのはどうしてだって言われたら、ちょっと反論出来ないんですけど。でも本当に大事なラップの体力とかを考えて磨くっていうのはフリースタイル、MCバトルが強いですね、絶対。

 

NAIKA MCMCバトルって結構何に対しても活かされるよね。

 

晋平太:ライブにも活きるし、曲にも活きるし、決断力もそう、本当にラッパーに必要な要素はMCバトルに全部入ってる。だからこそ俺は追求する意味はあると思っています。

 

NAIKA MC:バトルに出ていれば、勝負強くもなるし、負けん気もつく。ラッパーに必要なものは大抵あそこにあると思うんですよ。でもそれは勝ったから得られるかどうかではなく、全部自分の中でそれぞれが得られる、見つけられるモノですよね。あと俺もバトルが無いとMCとして埋もれていると思います。前回インタビューで話したように、MCバトルに出なかった一年はすごい薄く感じたんですよ。だから自分には必要なものなんですよね、きっと。

それに出ている理由の一つとして、バトルはやっぱり名前をあげることに一番適してると思います。

 

晋平太:そうだね。だからこそ、一夜の事で名があがってしまうからこそ、後々大変なのは当然なんだよね。バトルに出て勝ったやつが伸び悩むとか言われているけど、それはそうだと思うんですよ。飛躍的に伸びた分は、その後自分でそこの穴埋めに必至こかなきゃいけない。でも普通では得られないものが絶対に得られると思うんです。だから当然の背負うべき重荷なんですよ、俺達の。優勝したことで知名度だけ先走ってしまうのはしょうがない。でもそれは必ず追い付くものですしね。そいつに力があったから優勝できたんだと思うし。

あとは優勝したからには、一気に有名になるだとか、そういう風になるようにもっとしたいですね。

 

NAIKA MC:元々頑張って曲いっぱい作ってるやつはそれをきっかけにいっぱい曲も出せるだろうし、そうじゃないやつは今度は曲を作らなきゃこの世界でも生きていけないって気付くだろうし、そういう場所ですよね。MCとして必要な気付きを与えてくれる場所。

 

晋平太:本当に始まりなんだよね。スキルしかなかったり、頼るものがないラッパーにとってはそれこそ始まりなわけで。名前が通ってからがラッパーだから、そしてそこからが本当に大変になるから。でもね、バトルで名前売るだけの根性あるんだったらなんでもできると思いますよ。

 

 

 

――なるほど。

晋平太:でも今は本当にね、軽視され過ぎてると思うんです。だからそれこそ俺達、このシーンにいるやつが、ヒップホップシーンをグイグイいわさないといけない…てか絶対いわしますよ。絶対に無視できないようにしたいし、もういい加減悔しいから分からしたいですよ。だからこそ俺はフリースタイルで得させてもらってるパワーはちゃんと外に向けるのに使ってるつもりです。DVD出したり、アルバム出したり…。別に『お前なんか代表じゃねぇ』って言うやつがいても、もちろん構いません。でも俺は少しでも外に、こういうことやってる人間がいるってことを知ってもらって、やっぱりフリースタイルシーンは熱いなって思ってくれる人が一人でもいるなら、やる価値はあると思っているんです。『これで優勝かよ』とか、『ダサい』だとか言われても、それでも外に発信していくことにこの世界で得たフェイムとかプロップスは全部使っていきたいですね。だからこそのライブだし、だからこそのアルバムだし、だからこそのワンマン。本当に現場で一回みてほしいんですよね、バトルでもいいし。YouTubeで見るのは簡単だけど、現場で見てほしい。

 

NAIKA MC:いまは特に現場に来なくても見れるから時代だからこそ、現場にきてほしいよね。

 

晋平太:そうそう。現場に来てくれれば分かるし、実際俺のライブとか見れば絶対にわかるから。だからそういうものにしたいです。もしパソコンでしか見たことないっていう人がいたら、本当に一回現場に来てほしいですね。

 

NAIKA MC:たしかにバトルだけのイメージとはまた違うからね。バトルにも出ると思うんだけど、ライブってなったら、もっとMCの人間味が見れると思う。逆に言えばバトルMCのライブほど面白いものはないかもしれないね。バトルMCだからこそ、どんなライブするのかほかの人からの見方も違ったりするし。バトルってそれくらい異質だったりするからね。

 

晋平太:それこそライブで売ってるラッパーにも俺はライブで負けてるつもりは無くて。…見られていないだけで。実際バトルMCの中でもライブの方がいいアーティストのが絶対いるからね。チプルソとかそうだと思いますよ。

 

NAIKA MC:そうだね、凄くいいライブするよね。チプルソをバトルだけのイメージで見るのと、ライブで見るのとでは全然違うね。ほかにもまだまだバトルMCっていう側面しか知らなかったらもったいないMCはたくさんいるよね。

 

 

 

――いま既に話が出ていますが、ライブの話も聞いてみようと思っていたんです。バトルの時とライブの時、意識や心がけていることは違いますか?

NAIKA MC:俺はバトルとライブでは違いますね。バトルのときは、基本的にはお客さんに対してのアピールではなく、目の前にいる対戦相手と高めるか、殺しあうか、ディスりあうか…いろいろやり取りはあるけど、あくまで目の前の相手に対してかなと思うんです。でも逆にライブはもう100%お客さんとしかやり取りしないと考えていて。俺の中ではライブとバトル、意気込み方は一緒かもしれないけど、実践することは全然違いますね。

 

4月29日 晋平太初のワンマンライブ
4月29日 晋平太初のワンマンライブ

晋平太:俺はこんな言い方したら凄い失礼なんですけど、ぶっちゃけライブって楽勝だってずっと今まで思ってたんです。なぜかって言うと、みんなライブはナマモノだって言うけど、俺からしたらフリースタイルバトルの方がナマモノだからって考えていて。もちろん自分の書いた歌詞を覚えて歌っているだけとは言わないですよ。それに懸けるエネルギー量とか、特別なものがあるし。

でも俺はそういう意味で何年間かライブがつまらなかった。そういうのをぶっこわしたくてワンマンをやるっていうのもあるんです。 般若くんのワンマンにもぶっ飛ばされたし。

フリースタイルで味わうようなヒリヒリ感は無いかもしれないけど、それこそお客さんとの“一対一”になるんで、もっとぶっ飛ばし方があるんじゃないかなって考えるようになりました。これから先ラッパーとして生きていく上で、ライブが一番の武器になるわけじゃないですか。だからこのタイミングでのワンマンですし、最近やっとそういう事に気が付きましたね。

そういう意味ではライブはフリースタイルよりは“ナマモノ”じゃないんですよ、全然。だからこそ、”ナマモノ”じゃないからこその難しさもあるんだと思います。

 

NAIKA MC:ごまかしは効かないよね。バトルもそうかもしれないけど、勢いだけで逃げられない。ライブの方がそれこそ帳尻が合ってないといけないしね。バトルの中では一瞬で即興性があるからこそのラインが成立するわけだけど、自分が書いたリリックには私生活とか自分が通ってきた道の重みとかがより反映されているわけで。それをはじめてライブ見た人にも届けられるような説得力が必要になると思うんですよね。ライブはもっと深いですね。

あと俺が思うのは、MCバトルに出るとバトルのイメージがつくから、県外にライブで行くとやたらとそういう目で見られたりだとか、スキルに注目されることが多いんです。でも『バトルで有名らしいけど、ライブの方がいいんだよ』って言ってくれる人がいたり、そう言ってライブに呼んでもらえる事もあって、そういう声はすごく嬉しいですね。

 

 

 

――現在若手で、バトルに出ているMCに何か伝えられることってありますか。

晋平太:まぁ若手だからってライバルなわけだし、言う事は無いですかね。みんな楽しんだらいいと思います。

ただ、俺たちの若いときはフリースタイルバトルだけじゃなくて、ライブとか滅茶苦茶してましたね。だから今ラッパーになれてるのかなっていうことは思ってます。

満遍なくやってるやつが結局最後は強いから、若い頃は本当に全部ヒップホップ。フリースタイルもそうだし、バトルもそうだし、ライブもそうだし、満遍なく楽しんで欲しいですよね。

俺なんか昔バトルで勝てたのはホントによくライブをやって、客の心つかむ方法とか、マイクの通りとかを体で覚えてたから…。たぶんそれだけなんですよ。でもそういう能力が若いうちは一番必要かもしれないですね。若いうちはそれこそライブして、曲いっぱい書いて、フリースタイルして、楽しんでっていうのが一番。まぁいまの自分とやってること変わらないんだけどね()

 

NAIKA MC:そうだね。ずっと俺らもやってきてることだからね。俺はハングリーであることが条件だと思いますね。特にバトルでは尚更。本気で悔しがるのも大事ですね。『いいや今日負けたから』じゃなくて、本気で悔しがった方がいい。もう負けたら恥だと思うくらいの気持ちで最初はいったほうがいいですね。それがきっと次にも繋がると思うんです。

 

晋平太:負けたら悔しいのか。あんまり負けないからわからないなぁ()

 

NAIKA MC:そんなこと言って…。晋平太ほど負けて管(くだ)を巻くMCはいないでしょ()

 

晋平太:(爆笑)

 

NAIKA MC:東京予選の時もそうだったし、藤沢の時もそうだったよね。

 

晋平太:俺はそこまで大人じゃないから、負けた時は本当にだめですね。みんなショックだろうけど俺は物凄いショック。

 

NAIKA MC:だから示してるよね、晋平太は本気で悔しがる。まぁ人前で本気で悔しさを見せるのは難しいことだし、本当は一人になったら超悔しいんだろうけど、負けたあとにやっぱりさ、笑って『負けちゃったよー』っていう感じは結構あるからさ。ひとつひとつに本気であってほしいよね。もちろん人それぞれの話ではあるんですけど。

 

――負けた試合を流さないってことですね。

晋平太:俺の場合は勝った試合は覚えてないけど、負けた試合は覚えていて、思い返しますね。負けた時はずーっとなんで負けたのかを振り返って、『あの時ああすれば勝ったんじゃないか』っていうのを延々と考えます。負けた試合は忘れないですね。

 

NAIKA MC:同じく。まさに俺が思い出す負けがUMBの決勝なわけで(苦笑)

 

晋平太:でもそれだけ本気になってくれたら本当に嬉しいですよ。俺なんてフリースタイル復帰して丸二年で、運よくUMB2回獲ることができて。もうそれがなかったら本当に消えてたMCだから、くすぶってるやつにとっても希望になると思うんですよ。チャンスあるし、希望あると思うんです。俺みたいに誰だって全然できるし、そういうことは示していきたいですよね。まだスキル次第でなんとかなる可能性は全然あるっていうのを。

 

王者が示すのは頼るものがないラッパーにとっても希望となるものだ
王者が示すのは頼るものがないラッパーにとっても希望となるものだ

 

 

 ――今年はMCとしてそれぞれどういった動きになりそうですか?

NAIKA MC:今年の大きな所では、NAIKA MC1stアルバムですね。制作の方は…順調に悩んで曲作り中です(もちろんそのアルバムだけじゃなくてライブもやります。それにもっと名前を売っていかないといけないですね。UMBを経て、生活が変わるほど何かが変わったわけではないですから。それに優勝じゃないと勲章にもならないと思うし。だから 地道に活動していきます。頑張っていくだけですね。晋平太の方が今年は動きがあるんじゃない?

 

晋平太:今年の俺は自分で動かせることを本当に大きくして、俺じゃなきゃできないっていうことを増やしていきたいなって思います。これは晋平太だからできたんだ、って言われるようなものを。例えばYUTAKAさんとワンマンをやるのだって、俺にとってはすごく意味があるんです。自分がヒップホップを始めるきっかけになった人ですから。

今年は、期待とか俺の背負ってきたものを出来る限り膨らましたいです。そして、結果も見せていきたい。『それが本当にUMB二回獲ってるっていうことか、それは獲る価値あるよね』って思われるようなことをしていきたいですね。

普通のやつではできないことでも、MCバトル凄いとこういうこともできるんだっていうのを見せたいです。これは調子乗ってるとかではなくて、それが俺の今の使命だと思うし、そのためには何でも努力はしたいですね。それこそワンマンだし、ニューヨークに行くこともそうだし…今年は本当に挑戦したい。ワンマンで俺の中でのリベンジは終わりなんです。だからもうリベンジは終わりで、 次はチャレンジ

 

 

 

 

 

―インタビュー後記ー

 

今回はSP対談という、これまでのSPインタビューとはまた違う形でのインタビューとなりました。この場を借りてですが、協力してくださったみなさん、晋平太さん、NAIKA MCさん、カルデラビスタさんに改めて感謝の言葉を。ありがとうございます。

 

最後の話にもあったように、NAIKA MCさんは今年1stアルバムのリリースがありますし、

晋平太さんは4月29日に初のワンマンライブがあります。

二人の”初”を是非チェックしてみては。

また下記にそれぞれのMC情報へアクセスする手段をリンクさせていただきました。

御活用ください。

 

フリスタ.comのSP対談には今後もどうかご期待を。

みなさまの暖かい応援・支えのおかげで続けることができています。本当に感謝してます。

 

(2012/03/31)

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-END-

 



YOUTUBE 動画紹介


晋平太

 

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晋平太 Official Web Site

SPインタビュー 



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ライブ情報

晋平太初のワンマンライブ

『REVENGE  -ONE MAN SHOW-』

 

2012/4/29(日)
18:00~22:00
3000/1D(子供無料)
150人限定
渋谷27destiny


 

【ゲスト情報】

太華、OJIBAH、KEN THE 390、R指定 (3月30日現在)

 

【チケット入手方法】

rudecamprecords@gmail.com へ氏名、必要枚数、住所をご記入の上送信

 

 

150人限定ライブですのでチケットはお早めに。


 

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