一回戦(BEST32)①

はじめにルールを説明しておきます。

一回戦

●8小節2本

●先攻にビート選択権なし

●ビートはほぼ毎試合チェンジ

●判定は観客の声援のみ

です。

 

そしてまず断りを言っておくと、出場した全MCやばかったです。

各地の予選を勝ち抜いて、そこの看板を背負ってきているわけですから当然ですが、

まずはじめにリスペクトを送りたいと思います。

しかしあくまでバトルということで、勝敗はつきます。

優劣もつきますが、特に現場に来られていなかった方には忘れないでほしいです。

既に彼らは”1333人中の32人”だということを。

 

それでは一回戦(BEST32)、全16試合のレポートを開始します。

 

 

第1試合 Y.A.S vs サイプレス上野

まさか第1試合にこんなカードが用意されているとは。

静岡のY.A.S、横浜のサイプレス上野。普段からも仲もよく、一緒にラップしてる音源もある。さらに今回はお互い相手の予選で勝って本戦への出場権を獲得した経緯もある。

このバトルはお互いの静岡・横浜を背負う気持ちのぶつかり合いになった。

先攻のY.A.Sからヴァイブス全開でバトルに入る。

サイプレス上野も負けじと応戦。ハイレベル。

お互いリスペクトと地元愛と今回の対戦への強い気持ちがぶつかり合う。

両者とも一歩も引かない好試合。会場にも一気に火が付いたのは間違いないだろう。結果は、

 

Y.A.Sの勝利。二回戦進出。

 

――このバトルの熱量が高すぎたため、陪審員を選び忘れるという結果になったのだと思います。

(そのことについてここで深く触れません)それほどの好試合でした。そして音源でも活躍しているサイプレス上野がUMBに出場してくれていること、本戦まで勝ち進んできたことはとても意味あることだと思います。後日談では「優勝後も見越して六回分の着替え持って行ってた」とツイッターで言っていましたが、本当にエンターテイナーですね。今年こそ全部出してほしいと思います。

静岡王者サイプレス上野にBIG UP!!


第2試合 NAGION vs 焼陣

冒頭からクールにライミングで叩き込むNAGIONは昨年以上にタイトなスキルを身に付けているように感じた。「お前は寒すぎるまるで”アラスカ”、違うんだよ踏んできた”場数が”」で沸かす。

焼陣も思いっきり噛みついていくが、押韻で勝るNAGIONには及ばず。

 

NAGIONの勝利。二回戦進出。

 

――なかなか広島代表のMCは本戦で結果を残すことができていなく、

今回奇しくもそういった結果になってしまいましたが、今後も期待しています。

広島王者焼陣にBIG UP!!

 

第3試合 肉切り包丁 vs CIMA

お互いまさか初戦で当たるとは思わなかったはず。

関西のレベルの高さ、おもしろさを証明していた試合。

 

先攻の肉切り包丁は第一声「いよいよきたなぁこの時が~!!」とご存じ2005年MC漢のERONE戦での第一声をサンプリング。会場も沸く。戦前に要注意と評されていた彼の評判通り、かなり熱、パンチのある1バース目だった。

それに対するCIMAは初っ端からエンジン全開のライミングで会場を沸かす。聴き取りやすく、キレもあり、肉切り包丁をも上回る勢いで返す。

それに対し肉切り包丁も「”肉切り包丁”、”しくじりモード”?それ俺がこの間のSPOTLIGHTで使った韻だろ。オリジナルでこいよ!!」と相手をエグる返し。

それでも2バース目のCIMAのキレには一歩及ばず。

 

CIMAの勝利。二回戦進出。

 

――惜しくも関西対決に敗れた肉切り包丁でしたが、相当かましたMCでした。予選でもPEKO,RACYを破り、チプルソにも延長まで持ち込んだ実力は本物です。名前の通り、エグさも熱さも鋭さもあるMCでした。今後にも期待です。

京都FINALIST肉切り包丁にBIG UP!!

 

第4試合 1horse vs POCKY

このバトルはツイッターの情報で音圧(?)の影響で聴き取りずらかったとの情報が。

 

このバトルは8小節2本では決着がつかず、延長にもつれた。

福岡の若き鷹、POCKYはライムで相手の地元や名前を引用してライミング。ラップ自体がカッコいいMC。それに対して1horseのアンサー力が会場の支持を集めた。

「いつも言われる”中身が無え”、俺が目指すのは”高みだぜ”」

「”満たす腹”、俺がやばい言葉”聴かすから”」

のアンサーが決まって

 

1horseの勝利。二回戦進出。

 

――福岡でも熱いバトルを制して本戦出場を決めたPOCKY、mol53との準決勝は今年の予選の試合の中でもベストバウト候補でしょう。今年はUMB出ないらしいですが、今後にも期待のMCです。

福岡王者POCKYにBIG UP!!

 

第5試合 晋平太 vs 呂布カルマ

「オールバックしたトカゲ」「名前の割にお前、FEIDA-WANより弱そうだな」等晋平太が相手への見た目DISから入ってライミングもかます。

呂布カルマもライミングで盛り立て、名古屋ファイナリストの実力を示す。

しかしここは晋平太の2バース目、呂布カルマの「お前はmixiかTwitterで中継しとけ」のラップに対して「”Twitter”で言ったって、お前がこの場で悪態を”ついた”って」のアンサーから波に乗り会場を味方につける。

 

晋平太の勝利。二回戦進出。

 

――判定では晋平太の圧勝だったが、呂布カルマも相当にやばかったです。

近くにいたPEKOさんともこのバトルは「やばかった」と話しましたが、熱いバトルでした。

今後も楽しみな存在です。来年にも期待です。

名古屋FINALIST呂布カルマにBIG UP!!

 

第6試合 カツヲ vs Lowch

カツヲは出だしのバースからエンジン全開だった。

「お前は”音色”の上じゃ踊れない”低能”だから俺が一瞬で”KO~”!!!」は熱かった。

カツヲは福岡予選でLowchにベスト8で延長の末に敗れていて、そのリベンジに燃える熱さが伝わってきました。2バース目もフローで会場を盛り上げた。

それに対するLowchはいつも通り語りかけるようにラップでカマすも、カツヲに持って行かれた流れをなかなか取り戻せずに敗退。

 

カツヲの勝利。二回戦進出。

 

――Lowchは予選で椿と3度の延長戦(しかも8小節4本)を制しての本戦出場という、スタミナもあるMCでした。若いのにもかかわらず哀愁すら漂う語りかけるようなラップを、また本戦でかましてください。

福岡FINALIST LowchにBIG UP!!

 

第7試合 SAKA THE GAMI vs DIE-K

本戦初出場同士の地方予選優勝者の対決。

お互いに探り合いからライムを繋いでいくも、

ここはライミングで上回ったSAKA THE GAMIがDIE-Kに打ち勝つ。

 

SAKA THE GAMIの勝利。二回戦進出。

 

――初出場の地方予選優勝者で会場を沸かすのはなかなかのハードルだが、優勝後フリースタイルもうまかったですし、この経験を糧にして2012年頑張ってほしいです。

青森王者DIE-KにBIG UP!!

 

第8試合 Jony the sonata vs チプルソ

こちらも好カード。

先攻のJony the sonata(以下Jony)「こんな状況は慣れている、俺はいつも逆境の方さ」との入りは昨年も一回戦でプロップスで劣るRHYME BOYAと対戦した経緯から、チプルソに対してもなめるなよと、鋭い入り。そして「お前は一人の宇宙にこもってるけど、俺は宇宙を広げていくんだ」のラインは相手の音源タイトルを引用し、テクニカルだった。

それに対するチプルソは”逆境”を拾ってライミング。いで”らっきょう”まで繋げて相手の見た目もDIS。「俺たち”どっちが勝ってる”こいつのライムは”とっちらかってる”」とチプルソらしい固く鋭い韻も放つ。

Jonyも負けじと「お前のラップは”内容は無い”、DO OR DIEじゃなく”DIE OR DIE”」と韻も駆使してチプルソに食い下がるも、最後のバースのチプルソの強固かつ高速なライミングに屈する。

チプルソのライムの破壊力はさすが。

 

チプルソの勝利。二回戦進出。

 

――Jony the sonataはこれで3年連続本戦一回戦負けだが、決してそれが彼の実力ではないという事はここで語らなくともわかるはずです。今回もビートに自分のラップをしっかり乗せていたし、昨年と同じく優勝候補の一人に噛みついていました。

金沢王者Jony the sonataにBIG UP!!